|
ずっと仕事ばかりで忙しくて、街に出たのは本当に久しぶりだった。 夜を彩るイルミネーション。流れてくる軽やかな音楽。 「あ」 忘れていた。
笑顔が見たかった。笑う声が聞きたかった。喜んで欲しかった。喜ばせたかった。 獄寺のことを考えて、悩むことすら楽しくて。 それは今も変わっていないはずなのだけど。 イタリアに渡って数年は、はっきりいってクリスマスどころじゃなかった。忙しかったのだ。あと、精一杯だった。 (それはそれで、幸せなことなんだけど) 一緒にいることが、当たり前。 (だけど) 通り過ぎていく人たちは、みんな幸せそうに笑っている。振り返れば不器用に手を繋いでいる恋人がいて、イルミネーションの見上げながらなにやら一生懸命に話していた。 自分たちも、ああだった。羨ましいわけではないけれど。 (懐かしい) 今頃、獄寺は何をしているだろうか。 (そろそろ、仕事上がる頃かな……) 近くに時計を探すけれど見つからなくて、ポケットから携帯電話を取り出して時間をみる。そしてそのままメール打った。 「獄寺?」 獄寺は意味がわからないとばかりにたっぷり三秒ためて『はあ?』と返してきたけど、負けじと「約束な」と一言伝えて電話をきった。 (花を買っていこう) あと、シャンパンもあればいい。ワインのほうがいいだろうか。 今日は、寒い。 |
ということで、一足早いクリスマスです!!…ていうか、
またしても花関係ないし!!
イメージソングはゆズの「みそ``れ雪」